あのきらきら輝いた時を過ごしてから早3年、あの日々は今も鮮やかに思い出すことが出来ます。生きてきて60有余年、短くはない年月の中、あの1年は実に忘れがたく、思い出深かったです。ゼミの仲間(様々な経験を経ていらっしゃった方々。フラットにお付き合いでき、これが本当に貴重な出会いです)と互いの修了論文について話し合い論文の内容を深めていったり、講義の中、または外で一杯交わしながら先生と我々受講生たちと論じ合えたこと、また、現役の大学生に交ざって授業を受けられたこと等何物にも代えがたい経験となりました。図書館で関心の深い書物に囲まれて静かな時間を過ごせたことも有意義な時でした。また1年を過ごす中で、様々な学校行事を自分たちで企画し、参加できた事も楽しかった思い出です。そしてそれらが終わることなく、今も繋がりを持ち続けています。昨年度は本科在籍中に時間の関係でとれなかった講義も聴講*することができました。これから先も学友たちとの繋がり、学びの喜びに輝きながら過ごしていきたいと思っています。
*科目聴講生制度:本科修了後1年以上経過した修了生は、RSSCのカリキュラムを受講することが可能
スポーツの世界で生きてきた私は定年退職時、世の中の出来事など知らないことが多すぎることに気づきました。まさに今、学ぶ必要があると感じ入学し、期待通り多くの学びと気づきを得ました。RSSCカリキュラムの講義履修はもちろんのこと、特に全学共通科目での、世代を超えた若い学生と同じ空間に学び、同じ試験を受け、同じに評価される経験は刺激的で満足のいくものでした。ゼミでは先生の懐の深さ、まさしく知の巨人から受けた影響は大きいもので、自身の器の小ささを思い知りました。楽しい仲間との絆もできて、すべてがいい経験でした。
さらに知識と経験値を増やし、スポーツの世界にいた時の、もやもやとしていた問題の解決に向けた研究を深掘りしたいと考え、1年間の本科修了後、立教大学大学院へ進みました。RSSCでの学び、気づきがなければ、到達できなかった場所です。これからも、「自由の学府・立教」の一員として、スポーツから明るい未来の社会を作れるように、前へ進んでいきたいと思います。
私は20代前半で結婚、出産をし、それからの人生は家事、子育て、仕事と慌ただしい日々を送っていました。そのような中でも、常に「学びたい」という気持ちを持っていたことを知っていた夫が、「RSSCという学びの場があるよ」と教えてくれました。
50歳になって入学できることを心待ちにしていました。入学してからのキャンパスライフは毎日が充実しており、様々な経験をされた方々との会話はとても新鮮でした。
修了論文においては、今まで論文を書いたことがなかった私は、書き上げられるのか不安でした。ですが、ゼミ担当の先生やゼミメンバーからの温かい励まし、様々な情報を調べることができる図書館の利用、そして岡山県へ現地取材に行くなどによって書き終えることができました。この経験は私にとって新たな視点や考え方を学ぶことができ、財産になりました。修了後もご縁がある方々と交流があり、今でも新たな発見があります。
修了論文のためのフィールドワークで、在留資格を持たないために強制送還や収容の恐怖に怯え、過度のストレスで心身共に病んでいる三人の外国人との出会いがあった。これがきっかけとなり、NPOのスタッフとして、非正規滞在者の支援活動に携わっている。彼らは、宗教や人種などの理由による迫害から逃れるために母国に戻ることが困難な非正規滞在者である。
元々、私は、外国人労働者受け入れを拡大する一方で、外国人に対する管理・監視を強化するわが国の行政に対して疑問を持っていたため、在留する外国人に対する行政について研究しようと考え、修了論文のテーマに選んだ。
在留ロヒンギャのコミュニティーや外国人支援団体でのフィールドワークを基に修了論文を纏めた。母国に戻れない非正規滞在者に対する行政の対応に憤りつつ、次第に彼らを支援したいと考えるようになっていた。
活動内容は、彼らの難民申請や在留資格取得のための書類作成、入管出頭時の同行、生活・教育・医療支援など、多岐に亘る。いつしか、彼らに笑顔が戻る日を楽しみに活動している。