立教セカンドステージ大学のカリキュラムは、多様な社会参加の主体として自ら考える〈自由な市民〉のためにという視点で、「エイジング社会の教養科目群」「コミュニティデザインとビジネス科目群」「セカンドステージ設計科目群」の3群からなる選択科目のほかに、必修科目のオムニバス講義「学問の世界A」「ゼミナール・修了論文」をもって編成されています。また、立教大学の全学部学生を対象に開講される全学共通科目を一定の条件で履修することができます。
すべての科目にそれぞれ一定の単位数が定められており、本科を修了するには、1年間在学して、必修科目を2科目6単位(オムニバス講義「学問の世界A」および「ゼミナール・修了論文」)、選択科目を6科目12単位以上、合計18単位以上を修得することが必要です。なお、受講生の過重な学習負担を回避するために、春(夏期集中講義を含む)と秋の各学期でそれぞれ履修できる科目数は、必修科目も含めて10科目(20単位)を上限としています。
本科修了後に進学できる専攻科では、必修科目を2科目10単位(オムニバス講義「学問の世界B」および「ゼミナール・修了論文」)、選択科目2科目4単位以上、合計14単位以上の修得をもって修了できます。
また、オンラインのコミュニケーションが加速する社会にも対応できる〈自由な市民〉を目指して、一部の科目をオンラインで実施します。
教養教育のことを立教では「リベラル・アーツ」といいます。この自由な知的活動の舞台では既成の先入観や価値観から自由になって、自己自身を、社会を、世界を、これまでとは異なる視点から見直すことができるはずです。古今東西の知的遺産に学ぶなかで、〈自由な市民〉としてこれからの時間を豊かに生きて行くための教養を身につけることで、セカンドステージに相応しい自己を形成します。
科目名 | 担当者 |
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聖書と私 | 新井 美穂 |
古典和歌を読むB | 加藤 睦 |
日本思想を名著でたどる | 大熊 玄 |
東洋思想からの問い | 松本 秀士 |
現代中国のメディア | 森平 崇文 |
自由な市民のための映画学入門 | 中村 秀之 |
現代美術に親しむ | 菊池 敏直 |
歌が照らす人と社会 | 佐藤 壮広 |
フランスの政治・社会・文化 | 橋本 晃 |
グローバル社会とメディアの使命 | 三浦 元 |
ジャーナリズムと法B | 服部 孝章 |
現代化学の成果と社会生活 | 宮部 寛志 |
数理のマジカル・ミステリー・ツアー | 浜田 忠久 |
アメリカ研究入門 | 生井 英考 |
Media Studies | 黄 盛彬 |
(2024年度)
21世紀の新しい公共性を担うとされるNPO/NGO活動、また、ソーシャル・ビジネス/コミュニティ・ビジネス、ボランティア活動等について、立教大学が培ってきたさまざまなヒューマン・リソースとネットワークを活用した実践的講義を展開します。立教セカンドステージ大学に付置された社会貢献サポートセンターと連携して、セカンドステージ世代の生きがい創造と社会貢献への船出を支援します。
科目名 | 担当者 |
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プラチナ社会におけるアクティブシニア論 | 松田 智生 |
修了生が語るアクティブシニアの生き方 | 栗田 和明 |
NPO法人の理論と事例研究 | 森 卓也 |
セカンドステージの市民生活とNPO活動 | 渡辺 豊博 |
ソーシャルビジネスの理論と実務 | 永沢 映 |
サステナブルコミュニティの思想と実践【人数制限30名】 | 大和田 順子 |
環境保全とコミュニティ形成【人数制限24名】 | 永石 文明 |
社会の持続可能性と環境問題 | 奇二 正彦 |
持続可能な社会と地域づくり | 阿部 治 |
国際政治とグローバル市民社会の構想 | 竹中 千春 |
現代社会と民法 | 野澤 正充 |
金融論 | 鉢村 健 |
信託機能を活用した社会貢献・財産管理 | 堂園 昇平 |
シニアのための経営学 | 佐々木 宏 |
(2024年度)
セカンドステージは「第二の人生」にほかならず、自分の将来を見据えた人生設計は、生き生きと生活するセカンドステージ世代を支える力になります。健康で豊かな、知的好奇心にあふれたセカンドステージの新しい可能性を開くために、高齢化社会におけるセカンドステージ世代の位置づけと役割、セカンドステージ世代と社会共生、さらには死生観を含めた人生について考え、それを実践するためのヒントを提供します。
科目名 | 担当者 |
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社会老年学 | 安藤 孝敏 |
最後まで自分らしく | 小谷 みどり |
原風景とジオラマで自分史をつくる【人数制限10名】 | 野中 健一 |
生きがいの生涯発達心理学 | 大野 久 |
アドラー心理学を実践に活かす | 箕口 雅博 |
童謡を通して社会を視る | 井手口 彰典 |
会計・税務の初歩から実践まで | 坂本 雅士 |
アートに基づいた学習活動のデザイン【人数制限10名】 | 石黒 広昭 |
セカンドステージの住まいづくり | 甲斐 徹郎 |
現在(いま)を生きるための健生学 | 堀 エリカ |
食と健康の教養学 | 松山 伸一 |
健康長寿とアンチエイジング | 杉浦 克己 |
セカンドステージを楽しむ詩心・気心 | 渡辺 信二 |
セカンドステージとテクノロジー | 村上 祐子 |
(2024年度)
ゼミナール担当教員を中心に輪番で、それぞれ専門とする学問をその営みの意義と関連づけて語ります。そこには、知性と教養に裏打ちされたセカンドステージをデザインしてゆく上でのヒントがあるはずです。加えてゲスト講師の特別講義も折り込まれます。本講義は、修了論文作成のための示唆に富む知的交流の場でもあり、各ゼミの枠を超えて、同期生全員が一緒に同じ科目を体験する貴重な機会ともなります。
ゼミナールの活動は、これまでの人生経験を含めて各受講生の知的な潜在能力を引き出すための共同作業です。受講生はいずれかのゼミナールに所属し、修了論文の完成を目指します。そこでは、セカンドステージ・ライフを見据えて各自が関心のあるテーマについて調査研究を重ね、その成果の発表と討論を経て、意見の違う人が納得できるように論じます。年度末の3月には全ゼミナール合同で修了論文発表会も開催されています。
※ゼミナール担当教員は選べません。
全学共通科目は、全学部の1~4年次生を対象としており、立教大学の教育目的である「専門性に立つ教養人の育成」のために多様な分野の科目を提供して、専門教育と相補う関係で展開されています。立教セカンドステージ大学の受講生は、全学共通科目から講義系科目の受講を一定の条件の下に認められており、春学期・秋学期に各2科目の履修が可能です。1科目につき受講生3名の制限があります。異世代の若い学生とともに学ぶことで、未来を担う世代を理解する機会にもなる「異世代共学」の現場です。
1.人間の探求
聖書と人間、聖書考古学、ジェンダーとキリスト教、イスラームの世界、仏教の世界、日本の宗教、「宗教」とは何か、現代社会と人間、哲学への扉、論理的思考法、教育と人間、歴史への扉、地域研究への扉、教育学への扉、多文化の世界、文化を生きる、日本文化と精神性、人権思想の根源、手話と人権を考える、アジアの文化とことば、ヨーロッパの文化とことば、ラテンアメリカの文化とことば、イタリアの文化とことば、ドイツ語圏の文化、フランス語圏の文化、スペイン語圏の文化 他(一部対象外の科目あり)
2.社会への視点
入門・経済教室、世界経済と日本、景気・格差問題と統計情報、日本国憲法、法と社会、政治と社会、グローバル社会における法と政治、現代のビジネスを学ぶ、企業と社会、現代社会と環境、近代日本社会と人権、メディアと人間、文化と社会、現代社会の解読、いのちの尊厳と福祉を考える、コミュニティをデザインする、観光学への誘い、ドイツ語圏の社会、フランス語圏の社会、スペイン語圏の社会、中国語圏の社会、パレスチナ問題の歴史と現在、SDGs×AI×経済×法 他(一部対象外の科目あり)
3.芸術・文化への招待
文学への扉、表象文化、美術の歴史、美術と社会、音楽の歴史、音楽と社会、キリスト教美術、キリスト教音楽、日本の美術、日本の音楽、都市と芸術、建築と文化、舞踊論、映像と社会、身体表現と哲学、ドイツ語圏の文学、フランス語圏の文学、スペイン語圏の文学、中国語圏の文学、朝鮮語圏の文学 他(一部対象外の科目あり)
4.心身への着目
認知・行動・身体、心の科学、パーソナリティの心理、対人関係の心理、心の健康、身体パフォーマンス、ストレスマネジメント、癒しの科学、スポーツの科学、健康の科学、栄養の科学、アンチエイジングの科学、スポーツとメディア、スポーツと社会、スポーツと文化、レジャー・レクリエーションと現代社会、アウトドアの知恵に学ぶ 他(一部対象外の科目あり)
5.自然の理解
数学の世界、宇宙の科学、生命の科学、物質の科学、身近な物質の化学、化学と自然、化学と社会、行動の科学、生命の歩み、地球の理解、情報科学A、情報科学B、自然環境の保全、生物の多様性、地球環境の未来、自然と人間の共生、脳と心、オーダーメイド医療最前線、大学と科学技術 他(一部対象外の科目あり)