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「生きた学び」こそ立教セカンドステージ大学の真髄(2019年度入学式)

2019年4月3日
立教大学総長
立教セカンドステージ大学学長
郭 洋春


皆さんの入学を祝福するように満開の桜が咲いた中、立教セカンドステージ大学に入学された新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。
ここに皆さんを迎えられることをうれしく思うと同時に、立教セカンドステージ大学の新たな歴史が始まることの喜びを感じています。
昨年立教セカンドステージ大学は創立10周年を迎え、1000人以上の卒業生を出すまでに発展しました。この間多くの大学関係者が立教セカンドステージ大学を見学しに来られ参考にしていきました。それは21世紀の日本社会以上が望む社会人教育を最も早くかつ斬新に取り入れ実行してきたからです。新入生の皆さんはなぜこれだけ立教セカンドステージ大学が注目されるのか、実際に体験することになります。恐らく皆さんが想像している以上の刺激と感動を得ることでしょう。

立教大学は、1874年にアメリカ聖公会の宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教によって、東京築地の外国人居留地にわずか数人の生徒に聖書と英学を教える私塾として創設され、現在では学生数2万人、校友数20万人に上る大学へと発展しました。その一つに立教セカンドステージ大学があります。特に、立教セカンドステージ大学は入学資格が50歳以上と、その対象者をシニアの方に限定しています。これは単に生涯学習を学ぶ場ではなく、人生のセカンドステージにおいて受講生が「自由な市民」としての生き方を自らデザインできるようにサポートすることを教育理念としているからです。

一昨年、日本政府は人生100年時代構想を提唱し、人生100年時代を見据えた経済・社会システムを実現するためのグランドデザインを検討するために、「人生100年時代構想会議」を設置しました。その中で「日本では、2007年に生まれた子供の半数が107歳より長く生きる」時代に入り、「健康寿命が世界一の長寿社会を迎える」と展望しました。そして「100年という人生をより充実したものとするためには、生涯にわたる学習が重要であり、スポーツや文化芸術活動・地域コミュニティ活動などに積極的に関わることも、個人の人生や社会を豊かにする。」と主張しました。

また「超長寿社会」を世界に先駆けて迎えるためには、多様な「人生の再設計」をどう可能としていくかを構想することが重要であると位置づけました。

立教大学はこうした日本政府による問題提起の10年以上前から、日本社会の将来を見通し、「自由な市民」としての生き方を自らデザインできるようにサポートすることを目的に、立教セカンドステージ大学を設立しました。まさに人生100年時代を見越して、単に余暇と趣味の時間を提供するのではなく、新たな社会を構成する重要な世代に、これからの人生に対するビジョンと生きがいを持ってもらい、今まで以上に充実した人生を構想し歩んでもらおうという考えから設立されたのです。
従って、世の中に多々ある市民文化講座のような趣味や一般的な教養を身につけてもらうものではなく、より主体的、能動的に授業に参加し、皆さんが持っている潜在能力・可能性を見出し、今までの経験と知見を日本社会ならびに世界の発展のために役立ててもらうことを願っています。ですから新入生の皆さんには、今までの経験を生かしながら、さらに新たな分野にチャレンジしてほしいと思います。

立教セカンドステージ大学に入学する新入生の皆さんには、入学に際してぜひ考えてもらいたいことがあります。それは学生時代の学び方と社会人の学び方の違いです。学生時代はどちらかというと知識の詰め込みが中心でした。それはある意味当然で、新たな知識を得るために大学に入学するからです。それは一方で、新たな知識を得られる喜びと、他方では興味のない科目であっても勉強しなければならないこともあります。
それに対して、社会人の学びとは、知識をインプット=吸収するだけでなく、アウトプット=成果の還元を意識したインプットであり、その学びの成果をより重視することにあります。言い換えるならば社会人になってからの学びこそ「生きた学び」、「社会の発展に貢献する学び」と言うことができます。
この生きた学びを最大限に実現したのが、立教セカンドステージ大学です。立教セカンドステージ大学は、単なる座学だけではなく、学外に出てフィールドワークをしたり、企業や地方自治体、NPO組織などと協働することもあります。正に立教セカンドステージ大学での学びは、知識のアウトプットを前提としているのです。ですから多くの学生が卒業した後も、同窓会を組織したり、研究会を企画したりと様々なアウトプットを展開しています。ぜひ新入生の皆さんも新たなアウトプットを展開して下さい。
アメリカの自動車メーカーとして有名なフォードの創立者であるヘンリー・フォードは、「20歳だろうが80歳だろうが、とにかく学ぶことをやめてしまったものは老人である。学び続ける者は、みな若い。人生において一番大切なことは、頭を若く保つことだ。」といっています。これは正に皆さんを指しての言葉だと私は考えています。

ぜひ立教セカンドステージ大学の学びで若返って下さい。そして人生を謳歌して下さい。なぜなら皆さんはピカピカの新入生なのですから。

最後になりますが、改めて新入生の皆さん。ご入学おめでとうございます。

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