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立教セカンドステージ大学2010年度修了生のみなさま

立教セカンドステージ大学副学長 千石英世

このたびの東日本大震災は未曽有の被害の爪痕を残し、いまも、事態は終息を見るに至っておりません。被災された方々には衷心よりお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、また、一日も早い復興を念願して黙祷をささげたいと思います。

この事態に臨み、本年度の修了式は中止となりました。心残りですが致し方なしとするほかありません。予定していた修了式と修了パーティでは、みなさまのキャンパスライフの成果と実感を心ゆくまで語り合いたいところでありました。しかし、それを見送る判断となりました。見送ったことの経験と意義が何であったかをかみしめたいと思います。

本科にあっては1年、専攻科にあっては2年、この時間もまたかみしめるべき時間であるに相違ありません。50年を超える人生経験を経て深い知恵を蓄えられたみなさまが、それでもなお、それまでとは異なる学びの世界へと歩みを進められました。そして、いま努力の甲斐あって修了の時を迎えられました。そして、その修了の時が現代史における未曽有の時と重なった。しかし、この時においてなお、そしてこの時においてこそ、みなさまの努力の結実に祝意を表明することは許されるはずです。ここに立教セカンドステージ大学を代表して静謐なる祝意を表す次第です。

我らがセカンドステージ大学は、シニア世代のセカンドステージの価値ある展開のために、「学び直し」と「再チャレンジ」のサポートを目的として発足しました。「学びの情熱尽きることなく」を標語として実績を積み、早やこの3月末をもって発足以来3年を経、新たに4期生である仲間を迎えようとしています。学び直し、再チャレンジには、終わりはありません。むしろ、このたびの事態を前にして、いまこそ現実のなかにそれらを敷きつめ、突き固め、いわれなき暴威に立ち向かわねばならないとの感を強くするのではないでしょうか。

この事態にあって、みなさまの仲間には、支援ボランティアとして活動されている方々がおられるとの情報もあり、また、義援金の募金も行われようとしております。さらにまた、みなさま一人ひとり、できる範囲で、この情況に手をさしのべる活動に従っておられると伺っています。シニア世代の社会参加というセカンドステージ大学の理念が、いままさに形を帯びようとしているといえましょう。あらためて、みなさまにこころからの敬意を表したいと思います。

学びの情熱は尽きることがありません。修了されてのちにも、立教セカンドステージ大学には、同窓会があり、サポートセンターがあり、そして、得難い多くの仲間がいます。これからもセカンドステージ大学での経験を活かして、新たな現実へ歩み行かれますよう祈念申し上げます。

以上

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